72 ブライアン・L・ワイス「魂の伴侶」& 黒川祥生・惠央親子
何年も前に、
ブロードウエイで生まれ変わりのミュージカルを見て泣いた。
「アイーダ」! すごい物語だった。
魂は、こうして生まれ変わり、
また巡り合えるのかと思った。
どうも、そうらしい・・・
★昨日は、不思議な日だった。
みちよちゃんから「そちらでやる展覧会に行くので、会いたい」と電話があり、
何年振りかで会った。
千駄木から電車で、最寄り駅まで来てもらい、
車でお迎えに行って、珈琲館蔵へ行った。
「わぁ、素敵ねぇ」と気に入ってくれた。
雨も強かったので、店はすいていた。
3番目の孫がダウン症だと伝えると、
「今日行く展覧会は、友人のダウン症の息子さんの会で・・・」という。
あらぁ・・・
雨の中、わたしも入らせていただき、
母親の川惠央さん、息子の祥生さんと会えた。
「漢字ばかり書いていて、間違っている漢字を直したり、
まっすぐ書くように教えていたんです。
そしたら、大橋さんが、直さなくていいです、このままで美しいです、
と言ってくださり、祥生の書いたものに、
大橋さんが絵を上から書いてくださるようになったんです」
30歳になった祥生さんが歩き始めたのは、2歳7か月。
「やさしい子です」と惠央さんはやさしく言う。
「大橋さんと出会われてよかったですね」
「はい」
うちの美和ちゃんは1歳9か月。ゆっくりでいいね。
惠央さん自身は歌手だが、障害を持った子たちのための絵画教室や
ダンス、音楽、など、ひとりひとりが楽しくて夢中になれる時間を作られている。
すごい! 再会を約束した。
みちよちゃん、お誘いありがとう。
詩『猫月』
雲の流れか、渡り鳥か
よく見ると漢字の群だ!
猫が満月を向き合う姿に
人生のつらさや
「なにくそ」という決意や
命の哀しみや
宇宙の深さや
未来の希望や・・・
何かが見えた時
変になってしまったこの時代に
(うらみ、つらみだけでなく)
ほんの少し
静かな時間がやって来る
大橋隆司(絵)